金城学院中学校の出題傾向

算数：傾向と対策

金城中算数の出題傾向は、かつては文章題分野と図形分野が同じ割合で出題されていましたが、近年は図形分野が３９％、文章題分野が２５％で、図形分野の出題が多くなっています。その他は計算分野１４％、整数分野１３％、割合分野５％、関数分野４％です。図形分野が多く、関数・割合分野が少ないことが特徴です。
文章題分野では「場合の数」が最も多く出題され、「文章題その他」「速さ関連の問題」「平均算」などが中心に出題されています。図形分野では「角度」「容積・体積」「面積」「展開図」「円の問題」などの出題が多いです。割合分野は「比の応用」「割合の三用法」の出題率が高いです。整数分野では「分数の性質」「数列」「規則性」をチェックしましょう。関数分野では「比例・反比例」の出題が多いです。計算分野では、「計算の工夫」「単位換算」の出題が多いです。近年は問題数が多くなったので、時間配分を第１に気をつけたいです。難問も出題されますが、合格点は高くないので、できる問題から手をつけることが合格の鍵となります。
なお、詳しくは当会発行の「単元別合格問題集」の問題分析を参照ください。

国語：傾向と対策

金城中国語の出題傾向は、物語文と随筆文のウエ－トが高かったのですが、最近は、説明文（論説文）の出題が目立っています。また、詩の単独出題・短歌俳句の単独出題が姿を消しました。その分物語文の字数が大幅に増えており、設問数も全体として多いため、時間をうまく使わないと全問解くのが大変です。他中学と比べても記述量も多く、漢字・語句文法が必ず出題されています。問題量としては決して少なくありませんが、知識分野のため、確実に得点することが合格につながることでしょう。
対策としては当社の「女子中漢字語句」をおすすめいたします。

理科：傾向と対策

金城中理科の出題傾向としては、物理分野が２５％、化学分野が１９％、地学分野が２３％、生物分野が２８％と、生物分野の割合が高いですが、各分野の出題割合が近く、均等出題といえます。近年は３分野が１題、１分野が２題の出題です。今年は地学、物理、生物、化学分野がそれぞれ１題の出題でした。
物理分野では「電流・電磁石」「運動」「てこ」、化学分野では「水溶液（中和を含む）」が中心で、「水の三態」などが出題されます。生物分野はランダムに出題されるが、その中でも「環境」「人の体」が若干多く、地学分野では「天気・気温」が中心に、「星の動き」「太陽と月」も出題されます。
基本問題が多いので、現時点では幅広く基本的な知識習得に力を入れましょう。「女子中理科合格問題集」など利用して力を付けて下さい。

社会：傾向と対策

地理分野・歴史分野では、歴史のウエートが高い出題が続いていましたが、近年は政治分野の出題が目立っています。時事的な問題も例年１～３題は出題されます。解答方式は選択（記号）と記述（地名・用語・人名など）がほぼ同数の出題です。問題数はそれほど多くはありません。また日本地理よりも、政治経済と国際社会の合計の方が出題が多くなるのが金城学院の特徴です
地理的分野では、地形図や地図記号に関する出題が頻出となっています。地図記号や地形図の読図は出題が多いので注意を要します。水産業、農産物の生産県、貿易の分野が出題されています。
歴史的分野では、各時代の特徴を問う問題が多くなっています。史料や写真・絵などを利用した問題も多くなっています。「朝鮮通信使」「全国水平社」「防人」など、歴史用語の記述も毎年出題されています。教科書でよいので挿絵などはしっかりと覚えるようにしましょう。特に建築物や絵画などは頻出です。
時事問題も例年１～３題の出題ですが、過去に三権分立・ＥＵ・リユース・ＩＡＥＡ・国際社会の時事などが出題されています。今後も出題の可能性は高い分野ですので、憲法や国会・内閣の国内ニュース、おもな国際的な事件やニュースについては準備しておく必要があります。